本記事は、2010年10月8日に掲載された、G-Search sideB記事を再掲載しています。
最近、テレビで戦場カメラマンの「渡部陽一」さんを見ない日は無い。戦場カメラマンと言えば、戦地に自ら乗り込み、危険を顧みず現場の情報を伝えてくれるという、とても尊敬できる職業であるが、渡部さんの魅力とは、この危険な職業と丁寧すぎる語り口調とのギャップなのではないだろうか?
今回は、そんな気になる「渡部陽一」さんについて、「G-Searchの新聞・雑誌記事横断検索」で調べてみる事にした。
「渡部陽一」さんとは?
渡部さんは1972年生まれの38歳。大学在学中にピグミー族に会いに行くアフリカ旅行の途中、ルワンダの少年兵に襲撃され、カメラを含めた私物全てを差し出すことで何とか助かったという事件に遭遇した。
帰国後、周囲にその被害と少年兵がいる現実を説明したが理解してもらえなかったことから、その場の状況を伝えられるカメラの必要性を痛感し、戦場カメラマンとなることを決意したという。
そんな彼が始めて新聞紙面に登場したのは、2004年のことである。イラクで三人の日本人がテロリストに人質にされた事件の記事の中で、渡部さん自身も連れ去られそうになったというエピソードが紹介されていることから、この時期には既に戦場カメラマンとして活躍していることがわかる。
バラエティ進出のきっかけ
渡部さんは、世界の戦場を駆け巡ってきた経験から、2008年には「世界は危険で面白い」を発売している。
そして、2010年に入ってからは、TBSのバラエティ番組「笑撃!ワンフレーズ」への出演をきっかけに人気に火がついたようだ。
G-Searchの新聞・雑誌記事横断検索で「渡部陽一 AND カメラマン」で検索すると、30件の記事がヒット(2010年10月6日現在)するが、その内の22件が2010年に入ってからの記事で、内容も、映画のトークショーや予告編に登場したりという、戦場カメラマンという本業とは全く関係ない内容も混じっている。
何故テレビに出るのか?渡部さんはその理由を、戦場カメラマンとしての活動を知ってもらい、活動費を稼ぐためであると言っている。しかし、その多忙さからか、2010年に入ってからはまだ戦地には行けていないようだ。
後にも先にも、戦場カメラマンとして初めてブレイクを果たした渡部さんには、このブームが一過性のものではなく、戦場カメラマンとして継続的に活躍するきっかけとなって欲しいものだ。