本記事は、2010年8月5日に掲載された、G-Search sideB記事を再掲載しています。
現在、8月の海水浴シーズンの真っ只中ですが、今年から神奈川県「禁煙条例」が成立したニュースをご存知でしょうか?
これまで、夏の海と言えば、砂浜でビールやたばこを片手にまったりと、真っ黒に日焼けする娯楽の場として楽しんできましたが、今年からビーチでの喫煙がNGとなり喫煙者にとっては、またしても肩身の狭くなる話です。
また、今年の10月からたばこ税が大幅に引き上げられる話もあります。
そんな訳で、ここ最近からブームとなっている「禁煙」に関するトピックについてG-SearchのG-Search新聞・雑誌記事横断検索を使って調べてみました。
神奈川県の海水浴場を原則禁煙とする条例
神奈川県内すべての海水浴場を原則禁煙とする条例は、安全できれいなビーチを目指して制定され、喫煙場所以外での喫煙を禁じています。
たばこによるやけどのリスクや吸い殻の散乱をなくすのが狙いで、ビーチでの喫煙を規制する条例は、都道府県では初めて。
普段、タバコを吸わない方にとって良い話である事は十分理解できますが、意外にも喫煙者の間でも賛成意見が多いようです。
確かに現在は、都心の駅周辺ではほとんどの場所で禁煙地区となっており、喫煙者の間でも何気にタバコに火をつける事が無くなったのではないでしょうか?愛煙家とはいえ、やはり自身の健康面は常に意識するもの。また、健康面以外にも金銭的な面からも良いことだと思われます。
千代田区の路上喫煙禁止条例
そもそも禁煙がここまで大きな話題としてに取り上げられるきっかけとなったのが、健康増進法(平成14年施行)であると言われておりますが、10年前とは比較して大きく変化したと言えるのではないでしょうか。
「ポイ捨て禁止条例」はかつてより多くの自治体で施行されていましたが、「千代田区の路上喫煙禁止条例」では、日本初の路上での喫煙に対して過料を適用した条例。過料2,000円を当面の間徴収し、定期的な巡回を行っています。
指定区域内の公道上での路上喫煙を禁止とし、今まで適用除外地域であった永田町・霞が関・内幸町も2010年度から適用となり、千代田区全域で公道上の路上喫煙が禁止されました。
一方で千代田区の条例のように区の殆どの区域の公道上で路上喫煙が禁止されている場合、喫煙者から喫煙所を設置するよう意見が出たり、公園などで喫煙をする喫煙者に対して、一部の公園利用者や近隣住人から苦情が出ていることも事実です。
2010年10月の増税
2009年末に閣議決定された税制改正大綱で、たばこ1本につき税金を3.5円引き上げることが固まり、たばこメーカーの値上げ分の1.5円を合わせて1本5円・1箱100円の値上げ(現在300円が400円に)が、2010年10月より実施される予定です。
これまで、たばこ料金が引き上げられた場合は、たばこ1箱につき、20~30円程度が目安でしたが、今回の1箱100円の値上げは、さすがに喫煙者にとって財布がきつくなるため、「いっそのこと増税されたらたばこを吸うのをちょっと休んでみようか」という方も多いのではないでしょうか。
そもそもたばこ増税の目的として、税収増を期待しているわけではないと言われておりますが、10月1日からのたばこ増税による販売数量や税収への影響について、財務省がまとめた試算によると、禁煙、節煙の流れが加速し、2010年度の販売数量は、今年度比16%減の見込み。
現状より2割以上落ち込む事が試算されており、落ち込み幅は把握している1965年度以降で最大。国と地方合わせた税収も09年度当初予算に比べ1000億円余り減少し、1兆9734億円を見込んでいるとの事です。
喫煙者によって、1箱100円の値上げは確かに財布がきつくなりますが、どうも中途半端に税金を吸い上げられているようも感じます。それならば一層の事、1箱1,000円にしてしまうのも良いかもしれません。
それも段階的な値上げではなく、一気に値上げするという具合に。
1箱1,000円になると、実際にどのくらいの人がたばこをやめるのかも興味深いです。
健康志向の高まりは、よても良いことだと思います。喫煙者である私も含めて、そろそろたばこに頼って生きていくという考え方を捨てないといけない時期が差し迫っているのかもしれません。