本記事は、2009年2月6日に掲載された、G-Search sideB記事を再掲載しています。

「石川遼くんマスターズ出場!」と1月末に新聞やニュースで大きくとりあげられましたね。
遼くん本人も「(招待状)は死ぬまで宝物」と感無量のご様子。

そこで、素朴な疑問が沸きあがりました。なんかスゴイ大会だというのは遼くんのコメントや、小学校の卒業文集で「マスターズ優勝」と書いている事からも伝わってきますが、
“そもそもマスターズってどんなスゴイ大会なの?”

長年のゴルフファンの方、本当にスイマセン。。。「なにいってるんだ!」とお怒りの声が聞こえそうですが、不肖自分も含め「ハニカミ王子 石川遼くん」の活躍で、にわかゴルフファンになったひとの中には、まわりに聞くに聞けない方もいるのではないでしょうか。

そんなあなたの為に、「G-Searchの新聞・雑誌記事横断検索」で調べてみました!

その他にも、マスターズで遼くん活躍!大胆予想など、マスターズ観戦が楽しくなりそうな情報ももりだくさん!
カユイトコロに手が届く、このコラムを読めばあなたもマスターズ通?!(ちょっと言いすぎですね)

“球聖”ボビー・ジョーンズがはじめた75年の歴史ある大会

マスターズゴルフトーナメント(The Masters Tournament)は、アメリカ・ジョージア州のオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブを会場に開かれる世界ゴルフ4大メジャートーナメント大会(全英、全米各オープン、全米プロ、そしてマスターズ)のひとつ。
毎年4月の第1週目の週末に開催され、今年は4月9日開幕(会期4日:4月9~12日)だそうです。

大会の起源は、史上初のグランドスラムに輝いた“球聖”ボビー・ジョーンズが自身の理想のコースを目指して創設したオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブで1934年に「オーガスタ・ナショナル招待」として開催されたのがはじまり(1943~45年は第2次世界大戦のために中断、今年は73回大会)。

また、4大メジャー大会のなかでも唯一、第1回大会から会場の変わらない大会でもあるんだそうで、だから通なひとは“マスターズ”の事を「オーガスタ」とも言うんですね。

招待されたひとしか出れない!“出場できるだけでも名誉”の権威ある「ゴルフの祭典」

さて、いよいよ疑問のマスターズの凄さですが、
ゴルフの大会は各大会ごとで参加資格がありますが、特にマスターズの参加資格は、マスターズ委員会の招待のみ!で決まり、その招待基準も前年度の世界各地のツアーでの賞金ランキング上位者、メジャータイトル優勝者など、厳しい招待資格を満たす名手(マスター)たちしか招待されないまさに「ゴルフの祭典」と言われるのに相応しい大会です。

名手たちによる数々の名勝負の舞台となったマスターズは“選手たちにとっては招待されるだけでも名誉”という権威ある大会になっているのだそうです。

出場するだけでも大変なスゴイ権威ある大会なのは分かりました。
しかし、ここでまた素朴な疑問が。
「そんなスゴイ大会になぜ、プロ2年目の石川遼くんが出れるの?」って事ですが、招待基準のなかに「主催者特別推薦枠」というのがあるそうで、今回遼くんはこの推薦枠で招待されたとの事。
なるほど。基準の成績は満たしていないものの、17歳でツアー優勝1回、獲得賞金1億円を達成した点がアピールポイントになったのでしょうか。ちなみに遼くん憧れのタイガー・ウッズの獲得賞金1億円超は21歳のときだそうです。

これで「知ったかぶりができる?」マスターズあれこれ

次は、数々の名勝負を作ってきたマスターズ大会と「オーガスタ」ゴルフコースについてひもといていきましょう。

ユニークな賞金決定方法。最多優勝選手は“帝王”ジャック・ニクラウス

オーガスタの賞金は開幕前には決められず、3日間の入場収入などを基に決定するユニークな方式をとっているのだそうで、ちなみに去年(08年)の優勝賞金は135万ドルでした。

賞金の他、優勝者には前年の優勝者からグリーン・ジャケットが贈られるのが有名です。選手たちはこのグリーン・ジャケットに袖を通すのを夢見て4日間の激戦を繰り広げるのです。

あと、優勝者には、どんなに大金を積んでも会員同伴以外では絶対プレー出来ない、会員になるのも数十年待ちという“世界一敷居の高いプライベートゴルフクラブ”オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブの名誉会員になる事ができるのだそうです。

この権威ある大会の最多優勝は、不肖自分でも名前くらいは聞いた事ある、帝王“ジャック・ニクラウス”が打ち立てた6回。
現在の男子ゴルフ界に君臨する王者、遼くんの憧れのひと“タイガー・ウッズ”選手は
この記録超えを間違いなく狙っているでしょう(08年現在:タイガー・ウッズ優勝4回)。

グリーンに魔女が棲む“オーガスタ”

「ゴルフの祭典」マスターズの開催コースである、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブのコースは、イエロー・ジャスミン(8番)、アザレア(13番)など各ホールには植物や花の名前がついている、ツツジやアザレアが咲くコントラストが美しいコースです。

しかし、そのかわいらしいコース名とは裏腹に、コースは自然の地形を最大限活用した設計で、起伏の激しいグリーン、自然に流れる小川が難易度を高めているのだそう。

その中でも、とりわけ難易度を高めているのは「オーガスタのグリーンには“魔女”が棲む」と選手に恐れられるグリーン。
グリーンは硬くて速い上に起伏が激しく、ガラスのグリーンと呼ばれるほど。雨が降れば更にグリーン上の球足を早くしてしまい、スコアを落とす原因にもなっているそうです。
大会ワーストスコア優勝は、1954年スニード選手、1956年バーク選手の記録で289ストローク(通算1オーバー,14ボギー)で優勝した。優勝者のスコアが1オーバー、14ボギー。。。オーガスタの難易度の高さが感じられます。。。

創設者ボビー・ジョーンズのこだわり“深いラフのないコース”

創設者、ボビー・ジョーンズがボール探しをするようなラフは、ゴルフ愛好者増の妨げになるという思想により、オーガスタにはラフは無かったそうです。

しかし、1997年初優勝したタイガー・ウッズ選手の飛びぬけた飛距離に対し、オーガスタでも“セカンドカット”と呼ばれるラフエリアが導入されました。
それでも、深いラフという訳ではないので、深いラフの全米とは対象的な構成になっています。

また、やはりウッズ(飛距離)対策なのか、コースの全長も年々延び、今年は7,435ヤードになる見込みで飛距離を持つ選手に有利な傾向もうががえます。

数々の名勝負を生んだオーガスタ名物“アーメンコーナー”

11番、12番、13番の3ホールは別名「アーメンコーナー」言われ、「神に祈らなければ無事に通れないと言われるほど難しい」からと説明される事が多いですが、調べたところ、実は1958年に作家のH.W.ウインドが、アーノルド・パーマーの劇的なプレーぶりを表現して名づけられたのだそうで、古いジャズの曲名「Shoutin’ at Amen Corner」に由来するそうです。

どちらにしろ、コースの高台にあり、強風が不規則な方向に吹くため、スコアに差がつきやすい“最大の難所”である事は間違いないようで、13番ホールでは、78年に日本の中島常幸プロが13番ホールで13打というワースト記録を作っている事でもその難易度がうかがえます。

マスターズ特有のギャラリーの呼び方“パトロン”

後援者を意味し、観戦に訪れるギャラリーに敬意をこめてマスターズではこう呼ぶそうです。
しかし、その割には観戦時のルールはとても厳しく、本戦中はカメラや携帯電話の場内への持ち込みは禁止!場内を走ることも禁じられているそうです。

石川遼くんを追っかけて、現地応援ツアーに行こうとしている方、日本のファンのマナーが問題にならないように遼くんの為にもくれぐれもご注意ください!

さて、これで随分マスターズの事がわかったのではないでしょうか?

後編では、われらが石川遼くんマスターズ活躍!大胆予想の根拠をなど、マスターズ観戦が10倍面白くなる情報をお送りします!

参考