本記事は、2010年7月22日に掲載された、G-Search sideB記事を再掲載しています。

数年前、香港の地下鉄駅構内で見かけた子宮頸がんワクチン接種のPRポスターで、初めてその存在を知りましたが、日本でも2009年10月、子宮頸がん予防ワクチンの製造販売が承認されました。

世界の100カ国以上で使用されているワクチン、癌が予防できるなら接種も前向きに考えますよね。G-SearchのG-Search新聞・雑誌記事横断検索で早速調べてみました。

原因はウイルス感染

子宮頸がんのほとんどはヒトパピローマウイルス(HPV)による感染が原因といわれています。HPVは女性の約80%が一生に一度は感染しているという報告があるものです。そして多くの場合、性交渉によって感染すると考えられています。

現在100種類以上の存在が確認されているHPVですが、子宮頸がんにかかわるウイルスはその中のほんの一部(15種類といわれています)です。

今回認可されたワクチン「サーバリックス」(グラクソ・スミスクライン)はその中の2種類16型と18型に効果がありますが、国外で認可されているワクチン「ガーダシル」(メルク)は6型、11型、16型、18型に効果があると言われています。

ただし、ワクチン接種で完全に予防できるわけではありません。別の型のウイルスに感染発症する可能性もあるからです。日本では52型と58型も子宮頸がんを引き起こすリスクが高いといわれています。万能ではありませんが、病気になるリスクを軽減できることにはかわりがないようです。

データベースで調べたところ、万有製薬が9価HPV予防ワクチンの開発をすすめているそうです。
この9価には52型58型も含まれています。

理想は11歳から14歳の間に接種すること

日本産婦人科学会のホームページによると、「11歳から14歳の女子に対して優先的にHPVワクチンを接種することを強く推奨」ただし、「11歳から14歳でワクチン接種を受けることができなかった15歳から45歳の女性に対してもHPVワクチンの接種を推奨する」と書かれていました。

このワクチン、半年の間に3回接種する必要があります。そしてとても高額で、3回接種するために5万円前後かかります。病院によって価格は異なるのですが、私のかかりつけの大学病院で聞いたところ、1回19,000円でした。

先生いわく「うちは高め。予防接種は開業医でしてもらいたいからね」と。
事前に価格も調べたほうがよさそうです。それにしても、高い・・・

自治体によっては助成も

すでに自治体によっては集団接種をしたり、公費による助成があります。対応は自治体によって違いますので、よく調べる必要があります。ワクチンが普及するためには公費による助成がどこまで進むかがポイントになりそうですね。

ワクチンですから、もちろん副作用もあります。まずはかかりつけのお医者様によく相談し、理解した上で接種したほうがよさそうです。そしてなによりも、定期健診がとても重要です。