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648円で買えるコンピュータ!? Raspberry Pi Zeroの魅力に迫る

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「Raspberry Pi (ラズベリーパイ/以下、ラズパイ)」という、ちょっとおいしそうな名前のコンピュータをご存じでしょうか?
2012年2月に35ドル、日本円で約3,500円という驚きの価格で発売され、出荷1日で10万台以上の売り上げを記録したラズパイですが、2017年2月にRaspberry Pi Zero(ラズベリーパイ・ゼロ/以下、ラズパイ・ゼロ)という新しいモデルがなんと5ドルというさらに驚きの価格で発売され、新たな話題を呼んでいます。

そもそもRaspberry Piってどんなコンピュータ?

ラズパイは英国のRaspberry Pi財団が開発した名刺サイズのシングルボードコンピュータのことを指します。
むき出しのボード上にプロセッサやメモリ、入出力用のインタフェースなどが設置されており、コンピュータに不慣れな人の目には一見無機質な電子部品にしか見えません。しかし、キーボードやモニタを接続すれば通常のコンピュータとして使えます。OSやソフトウェアをインストールすればワープロとして使うこともでき、ネットワークの設定を行えばインターネットも閲覧可能です。
本来はコンピュータ科学の教育に利用することを目的として開発されたものですが、その手ごろな価格とサイズが一般にも受けて、簡易サーバを立てたりドローンに組み込んだり、IoT機器を制御したりと、さまざまな用途に活用されています。
スペックはRaspberry Pi 3 Model B V1.2(ラズパイ3)でCortex-A53 クアッドコア 1.2GHzに1GBのメモリを搭載しており、現在普及している一般的なPCに比べれば見劣りするものの、用途と価格を考えれば十分な性能といえるでしょう。

5ドルで買える新しいラズパイ「Raspberry Pi Zero」

初代ラズパイは「3500円で買えるコンピュータ」として話題になりましたが、2017年2月に発売されたRaspberry Pi Zero(ラズパイ・ゼロ)の価格はなんと5ドル。米国では「ワンコイン・コンピュータ」のキャッチフレーズで一躍人気となりました。日本では税込648円、ワンコインを少し上回る価格になってしまいましたが、それでもこの値段でコンピュータが手に入るのは十分にセンセーショナルです。
ラズパイ・ゼロのスペックはCPUが1000MHz シングルコア ARM1176JZ-F(ARMv6)、メモリは512MB。前出のラズパイ3に比べると性能は1/6程度ですが、学習用やプロトタイプ作成などに用いるには問題のない性能です。サイズは65×30×5mmと大幅に縮小され、日本代理店のケイエスワイ販売サイトでは“清涼菓子フリスクのケースより小さいサイズ”と評されています。実際、フリスクのケースにポート用の穴をあけてラズパイ・ゼロのケースにしているファンも少なからずいるようです。

ラズパイ・ゼロはどこで買える?

ラズパイ・ゼロは日本代理店のケイエスワイWebサイトで購入することができますが、発売から半年が経過した現在も品切れの状態が続いています。

ラズパイ・ゼロには無線機能を追加したRaspberry Pi Zero Wというモデルもあり、こちらを利用すればWi-Fiなどを利用して手軽にネットワークに接続することができます。Raspberry Pi Zero Wの方が若干入手しやすい状況にあるようです。
ちなみに、ラズパイ・ゼロ本体は648円で手に入るものの、実際にコンピュータとして使うためにはマイクロSDカードやカードリーダー、キーボード、モニタなどを用意する必要があります(ネットワーク経由で操作する前提であれば、モニタやキーボードは不要です)。ラズパイに必要な周辺機器等をセットにしたスターター・キットも販売されているため、初めての方はそうしたものを利用するのも良いでしょう。

Raspberry Pi低価格のワケ

ところで、ラズパイはなぜこのような価格で販売することができるのでしょうか? 実はその背後には、Raspberry Pi財団の崇高な理念が隠されています。
先に述べたように、ラズパイはコンピュータ科学の教育に用いることを目的として開発された製品です。貧困層や発展途上国の金銭的に恵まれない子どもたちの学びを支援するというミッションのもと、非営利団体や大学等からの費用・労力の提供を受け、この価格が実現されているのです。日本をはじめ先進国では「大人のおもちゃ」のような感覚でもてはやされている点は否めませんが、本来はそうした崇高な目的で開発された製品であることは念頭においておきたいところです。
また、こうした背景のもと開発されたラズパイに対して、市販の一般的なコンピュータと同等の信頼性・可用性を求めるのはお門違いです。ちょっとした実験やプロトタイプの作成などにラズパイを利用したとしても、実用化に際しては信頼性の高い製品に置き換えることを検討すべきでしょう。

まずは気軽に始めてみよう!

ここまで、648円で買える小さなコンピュータ、ラズベリーパイ・ゼロをご紹介しました。
今日、オフィス街のランチでも600円台のものにはなかなか出会えません。ランチよりも安い価格でコンピュータが手に入るというのはやはり衝撃的です。何より、一見不愛想なむき出しの基盤にしか見えないラズパイにキーボードとモニタを繋ぎ、OSをインストールして画面が表示されたときの感激は言葉では言い表せないほどでしょう。
日常的にコンピュータを使っているが動作原理をよく知らないという方は、この機会にラズパイ・ゼロを手に入れてコンピュータの内側の世界を覗いてみてはいかがでしょうか。

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