本記事は、2009年11月13日に掲載された、G-Search sideB記事を再掲載しています。

少し前の話だが、今年の9月下旬に、静岡県は伊豆、下田へ旅行にいった。

まだ残暑が厳しい時期とはいえ、海水浴にはちょっと肌寒い。やることもなく浜辺に佇んでいると、同行者から「シーグラス」を探そうという提案を受けた。 筆者はその時、初めて「シーグラス」という言葉を耳にしたのだが、同行者曰く、世間一般には知れ渡った言葉であり、趣味で集めたり、シーグラスを使って、ランプやオブジェを作ったりして楽しむらしい。「むしろ何で知らないの」といった感じで、まくし立てられた。

実際、シーグラスを探してみると、結構楽しい。こつさえつかめば、意外と簡単に集めることができる。小一時間で、ズボンのポケットがいっぱいになった。(そしてポケットの中が砂だらけになった) 早速だが、シーグラスについてG-Searchの「新聞・雑誌記事横断検索」で早速調べてみました。

シーグラスとは

海に捨てられた酒やジュースのビン。シーグラスとは、その破片が海岸の砂によって研磨され、角が丸くなったガラス片のことである。表面はざらざらしていて、曇りガラスのようだ。別名ビーチグラスとも呼ばれている。 様々な色があり、筆者が拾ったものは、透明、茶色(たぶんビール)、水色(たぶんラムネ)、緑(たぶん某焼酎)。 珍しい色では、黒、赤、オレンジなどもあるみたいだ。

ビーチコーミング

G-Searchの横断新聞記事検索で調べていて分かったのだが、浜辺を散策しながら漂着物を拾い集めて楽しむことをビーチコーミングというらしい。

記事によると、ひそかに流行っているとの事であるが、筆者は聞いたことが無い。砂浜をコーム(Comb=くし)でとくようにして、漂着物をくまなく探すところから名付けられていて、アメリカ西海岸を中心に欧米では盛んに行われているという。発祥は、一九〇〇年ごろ。意外と歴史がある。

貝や魚だけでなく、お金や玩具(チャンギという韓国将棋が多いとのこと)、 携帯電話や腕時計など、あらゆる生活用品から、用途不明の海外の漂流物、果てには入れ歯まで、思わぬ品に出合えるのが魅力だという。海岸に入れ歯、ちょっとグロテスクである。シーグラス集めもビーチコーミングの一環として始まったのだろうか。

シーグラスの用途

ただ集めて、透明なガラス瓶に入れて鑑賞するというのが、筆者の楽しみ方である。

一般的には、ステンドグラスや工芸品の材料として使うらしい。 そして、湘南地方ではシーグラスを地域通貨とする活動があるらしく、現在60店舗以上で使用可能とのこと。

シーグラス、お金にもなります!

「海岸のゴミ拾いついでに入手したシーグラスが、通貨になれば、みんなで楽しくゴミ拾いができる。」 あるサーファーの方が毎朝一人でゴミ拾いをしていたのだが、一向にゴミが減らないことを嘆き、シーグラスの通貨化を思いついたそうだ。

最後に

ビーチコーミングにしても、シーグラスの通貨化にしても、エコ活動の一環として行われているというのは、新たな発見である。 そして、楽しくエコ活動ができるという仕組みがすばらしい。

海岸にたくさんのシーグラスがあるということは、人間がそれだけ多くのゴミを捨てているということに他ならない。

シーグラスは確かに美しいが、ゴミのないまっさらな海には敵わないだろう。 今回調べてみて、シーグラスやビーチコーミングに対する興味が、より深まった。

これからの季節、海に行くのはなかなか厳しい。来春あたり暖かくなってきたら、もう一度シーグラス集めに繰り出してみようかと思っている。今度はシーグラスを入れる袋を持っていこう。そしてゴミ袋も忘れずに。。。

参考